ハニー

ファイティングバイパーズ

 全ての発端はワンフェスでした。
 知人がユージンの私の担当に、「ハニーやらないんですか?」と話しかけ、「じゃ、やる?」と目の前の私にふられ、引き受けざるを得ない状況に。私もハニーは持ちキャラだったし(珍しくコンボの練習とかしましたね〜)、やってみたい気持ちは強かったのは確かです。しかし、それがとっても大変なコトは当然分かっていました。アーマー着脱やクリアーを使った衣装の処理。以前南田香名さんのハニーを撮影して複雑なキャラだと理解していたので、自分の技術では絶対作れないと…。
 知人のプレッシャーのなか、結局受けてしまった私。とにかく漠然としたイメージしかないハニーを具体的にするため、今回は作りたいポーズを先に絵に描きセガさんのOKを頂き 、迷い無く原型を進めることができるようにしました。資料が少ない昔のキャラは、当時のモデリング資料以上に、自分でいかに具体的なイメージを持てるかが勝負です (カイの時に実感)。 この段階で足と手のアーマー着脱が絶対無理だと分かったので、着脱ではなくアーマー無しのバージョンも作ることに。シークレットにできてら良いなぁと…。
 ノーマルのボディを作りポリパテで複製した後、アーマーを削ってくコトにしましたが…よく考えなくても逆のほうが楽だった(笑)。いかに当時テンパっていたか…。予想通り技術的な問題からなかなか精度が出ず、うまくいきません。

 上が最初に形出しした状態で、まだまだラフです。やるコトと時間を考えると、絶対マズイ状態です。終わった今だから書ける話(笑)。
 下は全体を修正しつつ、細部を作っているトコロ。ポリパテ、エポパテ、瞬着など、いろんな材料使いすぎ(笑)。計画性がないのがバレバレです。ちょっと目が大きくてカワイ過ぎると監修チェックを受けたので、この後目を小さくしています。結果、小悪魔っぽさが強調されて良かったと思います。

 ポーズのモチーフは片膝をついた勝利ポーズです。立った状態にアレンジ。前かがみにしたのは後ろから見たとき、ヒップラインがしっかりアピールできるようになると思ったからです。

 

 締め切りをブッチ切り、綱渡りで作業は進みます。何度もコレは間に合わない、私の腕では仕上げられない、と音を上げたくなりましたが、人間追い詰められるとレベルアップするもので、昨日できなかった掘り込みが次の日できたりします。瀕死になると強くなるスーパーサイヤ人の理屈は正しいと思いました (笑)。この時期ストレスからか、全身に3センチくらいのカブレが隙間のないくらいでき、夜は痒くて短時間しか眠れない日がずっと続きました。それでも幸運にも大幅な修正がな く比較的迷い無く進められたため、心が折れなかった気がします。本当セガさんには感謝です。特にアーマー破壊状態をOKしてくださったコトでプレイバリューが広がり、アイテムの価値も上がったと思います。

 原型がなんとか形になったとき、次に困ったのは複製です。とにかく尖がったパーツが多く、私の手流しの複製では気泡で 先端までレジンが流れません。結果複製品の修正に、また時間がかかる悪循環。なんとか使えるパーツを2セット作るのに、5〜6回注型したかも。

 気に入っているのはお腹とヒップライン。スカートを着脱可にしたので、堪能してください。あと指の表情かなぁ。

 今思うと、衣装の赤、もうちょっと強い色でも良かったですね。ラッカー系の赤で好きな色であるモンザレッドを使ったのですが、キャラクターレッドくらいでも良かったかな…。
 

 

 下が商品版です。ユージンの担当Yさんが頑張ってくださったおかげで、塗装見本以上に素晴らしい仕上がりになりました。 肌に陰影も入ってるし、背中の羽と手や頭のフリルをクリアーになったのは嬉しい♪ 全国のハニーファンと、なによりきかっけとなった知人に気に入って頂けたら幸いです。
 

 シークレットは、アーマーを全て外した姿です。塩ビの収縮を意識して、お腹の起伏を強めに彫った効果がでたようで、なかなか良いラインになりました。手足の基部の形は同じなので、軸を切って接着すれば、いろんな状態のハニーを作れます♪
 欲しくてもなかなかハニーが出ないという声も聞こえ、嬉しい限りです。入手できたら、愛でてあげてください。

 こうやって、昔好きだったキャラを次々に立体にする機会に恵まれているコトに感謝ですね。

 なんというタイミングの良さか、ほぼ同時期にPS2用に『ファイティング・バイパーズ』が発売されました。ゲーム未体験の方は、ぜひ一度! 個性的なキャラと豪快で爽快なプレイ感覚は、このゲームだけの味です。

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